2016年12月01日

矯正医療の現場

所属する会の研修で八王子医療刑務所を訪れた。DSC_0199.JPG

 これまで国内の各刑事施設に伺う機会はあるものの、矯正医療の施設は今回初めてであった。
矯正医療現場で日々尽力されている関係者の一端を拝見した。我が国が法治国家であることとその法をいかにきめ細やかに運用してゆく配慮が培われていることも伝わってきた。

 現在地に行刑施設がつくられたのが明治28年、1895のこと。すでにこの地にあること120年。それを物語るように巨木と化したサクラが何本も根付いている。と同時にこの施設の老朽化は著しい。寒々としたその空間ではあるが、何代にもわたって改修補修を繰り返しながら「できうる限りの矯正医療」を全うしてきた歴史を物語っている。矯正職員が准看護師資格を取得するための養成所を設置し、51期生になると。

 全国には医療専門施設に位置付けられる刑事施設は4か所。大阪、北九州、岡崎、そして八王子。中でもMRIを備えた施設は八王子のみで、満身創痍のような施設であるここ八王子が最も充実した医療施設である。
 休養患者と称する受刑者は身体疾患と精神疾患で大別されてそれぞれ区分された棟に収容、そのほか炊事や洗濯などの自営作業にあたる一般受刑者が別棟で処遇されている。これは医療刑務所の特徴であろう。
 病状が重篤な者、高齢化によって年間約50〜60名が死亡すると。終末期医療の課題も多いと聞いた。

 この施設も来年には昭島にできる「国際法務総合センター」の一角に移転する。120年のうちにすっかり住宅地に囲まれたこの歴史ある施設は姿を消す。こころとからだを病んだ多くの受刑者を見守ってきたサクラたちもその役目を終える日が近い。とはいえ矯正医療という分野は今後も必要不可欠である。深刻な医師不足、限られた財源、矯正事業への理解などには、まさしく智恵と慈悲をもって望みたいものである。
 意義のある研修に参加させていただいた。

 追記 八王子医療刑務所の詳細な取材を江川紹子さんがレポートしている。
     http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20160923-00062077/


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2012年03月03日

講堂進捗状況最終版@


建設しておりました講堂が出来上がりました。
役所の完了検査も合格し、先月28日に施工元から引渡しとなりました。とはいえ、若干の手直し工事が残っています。外溝工事もこれからです。

まずは内部の様子をご紹介します。
講堂内部@.JPG
これは講堂のステージ上からのアングルです。
しっかりとしたステージを設けています。大型スクリーンも付けましたので、いろんな企画が可能です。想像以上に音の反響もいい具合です。開放的でありながらも濃密な空間が出来上がりました。

これは講堂内の装飾の一枚です。
講堂内部A.JPG
いわゆる欄間に相当する処です。順逆の「まんじ」を入れました。密教では順周りも逆も用います。なお真中が空いていますがここには私が筆を執った梵字が入ります。現在製作に向けて調整しています。

この続報は後日に。
なお講堂のお披露目は来年(平成25年)4月を予定しています。今回の再興事業はまだ前期が済んだところですので、講堂の使用はもうしばらく先というわけです。

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2011年11月22日

国王の威厳

以下の文章は平成23年12日1日発行の寺便り「自在力」に所載される巻頭言です。発行日より少し早いけれど公開します。

 「国王の威厳」
 11月にブータンの国王ご夫妻が来日された。新聞やテレビは連日ご夫妻の動向を報じていた。皆さんもきっとその様子を見たであろう。さてそこで問い掛けたい。テレビなどのメディアはなぜこの国王ご夫妻をしきりに取り上げたのか。次の中から考えてほしい。
 1、ブータンという国は「国民総幸福量」(Gross National Happiness) を掲げるユニークな国だから。
 1、被災地への訪問をされたから。
 1、お二人が美男美女であるから。
 さあどうであろうか。皆さんはどこに関心を持ったのか。結論として、圧倒的な割合で3番目であるようにテレビ画面やコメントを聞いて感じた。さわやかなお二人であるから衆目を集めて不思議ではない。でもそれのみの関心でこの国王ご夫妻のご真意やブータンのお国柄を見極めることができるのか。私の問い掛けはそこにある。

 ブータンはとても小さな国である。国土は九州ほどで、人口は70万。観音寺の在る港北区が33万人であることを思えば、その小規模さがわかる。インドと中国の間に挟まれた格好で、地政学的には困難な面も多い。仏教を国教とし、その教えはチベットの仏教である。ブータンは古くからチベット文化圏に属していたが、17世紀頃から独立の機運あり、20世紀初頭に現在の世襲制王国になった。かつては絶対君主制であったが、今は立憲君主制の国である。

 この国は仏教国であることを誇りにしている。その誇り高き国民性は、わが日本国にも同様のまなざしを向けている。つまりブータンは日本国を同じ仏教国と見ているのである。このことはダライ・ラマ法王が日本に来ては、「日本はチベットよりも早い時期に仏教が伝来した。だから日本は先輩の国です、そこで話をするのは恥ずかしいが」と謙遜されるのも同じこと。アジアの国々は日本を仏教国と認めている。それなのにわが日本国民はそうした矜持をどこかに置き忘れてしまった。私は無宗教ですと胸を張って主張する知識人などを見聞きすると、大きな虚脱感に襲われる。

 国王は国会演説をされた。そこで語られたのは日本への敬意と信頼と希望であり、国王の誠実さが如実に表れた慈愛にあふれる名演説であった。これほどまでにわが国を好意的に讃えてくれる国はそう多くない。日頃戦場と化した如くの国会を静寂な浄土のように思わしめた。ここに演説全文を紹介できないのが残念である。この演説全体を貫いている敬意と信頼と希望は、すべて仏教が説く大いなる慈悲心から起こるものである。

 国王ご夫妻は被災地にも赴かれ、祈りを捧げられている。東日本大震災翌日には国を挙げての法要を始められた。しかしこうした深い祈りは今回の大震災に限らない。平成7年の阪神淡路大震災の時にも、ブータンは他国に先駆けて日本政府にお見舞いを寄せている。その書簡には「わがブータンは経済的にも人的にも支援できるものは何にもない。しかし心の底からお祈りをすることができます」という趣旨のことが書かれていた。この正式文書のことを報じたメディアは極めて少ない。皆さんはそんなことが16年前にあったことをご存じであろうか。16年前と今回とブータンが取った行動は同じなのである。国王は言う「ブータンに暮らす者は常に日本国民を親愛なる兄弟姉妹であると考えています」「言葉に言い表せない非常に深い精神的な絆によってブータンは常に日本の友人であり続けます」と。私はあらためて「友好国」という意味を問い直す。友とする国とは何だと。

 真理をより所とする国王のいる国は幸せな国である。それに気付いている国民もまた幸せである。同じようにわが国は人皇125代の陛下をいただく国である。陛下もまた常に世の平安のためにお働きである。実にブータンと似ている。されど異なるのはこの幸せや誇りに気付く日本国民があまりに少ないことである。振り返ること1300年前、かの聖武天皇が奈良の地に大仏建立という大願を発せられたこと。あのご聖断によってその後この国に培われた智恵と慈悲は計り知れない。わが国民はそれを忘れかけてはいまいか。

 友なる国の王が示した威厳ある道標にわが道を重ねたいと願う晩秋となった。

ブータン国王の国会演説はこちらから
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2011年10月25日

一期一会


 無常を説きつつも日頃は日常性にどっぷり浸かっているので、自分自身の二面性、理不尽さにほとほと呆れている。昔は昔でその理不尽さにも気付かずにいたわけだから、今はまだマシともいえる。
 されど過去にはこうした日常性に生きつつも、無常観をしっかり保って過ごした達人達がいる。出家者であろうが在家であろうが、無常と日常を融和させた生き方に目覚めた人たち。己の存在を透徹した視点で捉えながら、世間を決してないがしろにしない、そんな達人の歩みを遥か遠くから今もただ眺めているばかりである。

 そうした達人のお一人であり、私の憧れのようなお方であるゲツェ・リンポチェが9月の末から8日間ほど観音寺にご滞在された。この寺でのご滞在も4度目であり、リンポチェも私もすっかりお互いに馴染んで楽しい時を過ごした。その数日間この寺は日本の寺でありつつも、チベットの僧院でもあった。あるいはかつてのインドにおける大乗仏教寺院の香りに包まれたといってもいい。平成時代の観音寺が遠い昔のインドの寺に旅をするような感じである。

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2011年09月28日

講堂進捗状況B9/28

DSC01332.JPG

 26日から鉄骨の組み立てが開始されております。クレーンを使いながらとんとん拍子で建てられています。最初に附属棟(まだ正式名称決めてません、工事関係者はユーティリティー棟と呼んでます)から始まって、すでに講堂部分にかかっています。


 鉄骨工場での製造過程はさぞかし大変だろう。寸分の狂いなく、設計図通りに作り上げない限り、現場で組み立てることはできないのだから。日本の技術力の高さは今回の工事を眺めていて再確認するばかりであります。


DSC01334.JPG

 因みに2枚目の写真に写っているのは只今観音寺にご滞在中のゲツェ・リンポチェの後ろ姿(右側のお方)。建設作業に随分と高い関心を寄せられて、長い時間その様子をご覧になっていました。いろんな質問もされました。落慶のあかつきにはお加持をお願いし、ご快諾いただきました。カトック寺という名刹の座主であるこの高僧の、比類なき慈悲と智恵を今年も実感できることとなりました。いつも暮らしているこの寺にさわやかで密度の濃い空気が生まれるのです。



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2011年09月08日

講堂進捗状況A

講堂2011.9.8.JPG
基礎の全体が明らかになりました。
昨日、型枠が外され、大量の型枠もクレーンで吊り上げられ、本日何台かのトラックで搬出です。
ここ何回かのコンクリート打設の予定日には、台風などの襲来があって、日延べしました。

ようやく型枠や足場が無くなって、すっきりした観があります。
とはいえ、もうすぐに擁壁の配筋工事や埋め戻し作業も始まり、このすっきり観は消えてしまうでしょう。
それでも結構な深さのある基礎です。決して地下室ではないのですが、この空間がいろんな役目に使われるのです。
来月の中頃には、上棟も予定されます。
これから傍目にはどんどん進んでゆくことになるかと。
安全第一で着実な工事を願うばかりです
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2011年08月09日

講堂進捗状況@

講堂8.9.2011.JPG

久々のブログ更新であります。
ほとんど忘れかけていたというのが、実情であります。
何せお寺の寺務日誌の記載も、とんでもない日数が空白で、
やっとのことで8月の項に追い付きそうな感じですから。

お寺では下の境内地で「講堂」建設工事が始まっています。
6月に地鎮祭をし、今は基礎の配筋工事が大詰め。
お盆明けには「中間検査」がありますので、職人さんたちも
大汗かいて仕事してくださっています。

その職人さんを泣かせているのが、この暑さともうひとつ。
それは自生している「やぶ蚊」です。午前中はまあまあいいようですが、
午後の3時ぐらいになると俄然勢いづいて総攻撃をかけてくるそうです。
先日もその蚊に代わりまして、お詫びしてきました。

これからしばらくはこの「観音寺再興プロジェクト」と名づけている
工事の様子をお伝えしてゆきましょう。

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2011年03月13日

大地震よ 鎮まりたまえ

未曾有の地震がわが国を襲った。
報じられる状況に言葉を失う。
ひとえに被災地の安寧と被災された方々のご無事を祈る。




仏教ではこの世間を「娑婆世界」(忍土)と呼ぶ。
私たちは昔も今もこの娑婆から離れることはできない。
いのちあるものは皆この世界で生きる。
だから誰も見捨てることはできない。

私たちにできることをしよう。
ひとりでできることも、
みんなでできることも、
心をこめてできることをしよう。



昨日、ダライ・ラマ法王は私たち日本人に向けて言葉を寄せている。
英文であるが味わってほしい。
同じ仲間として、真剣に祈ってくれる人々がいることを。



His Holiness the Dalai Lama Expresses His Sadness Over the Recent Earthquake and Tsunami in Japan



March 12th 2011



Dharamsala, H.P., India, 12 March 2011 - In a letter sent on 12 March to H.E. Naoto Kan, the Prime Minister of Japan, His Holiness the Dalai Lama expressed his shock and sadness on hearing the news of yesterday’s earthquake and subsequent tsunami in Japan. His Holiness offered his prayers for those who have lost their lives and offered his sympathy and condolences to their families and others affected by it. He expressed that we must all be grateful that the Japanese Government's disaster preparedness measures have prevented the death and destruction from being much worse. Finally, as a Buddhist monk who daily recites the Heart Sutra, His Holiness felt it would be very good if Japanese Buddhists were to recite the Heart Sutra on this occasion. Such recitation may not only be helpful for those who have lost their precious lives, but may also help prevent further disasters in the future. Prayers to recite the Heart Sutra one hundred thousand times were being organized in Dharamsala for this purpose.






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2010年12月31日

今年にありがとう、来年に誓いを

 あと数時間で平成22年、仏暦2576年も終いである。一年間の記録簿である「八幡山録事」を開けば、この一年という時間の重みがよくわかる。そこには人々との出会いが記されている。たくさんの人に会ったこと。いろんなところでいろんな人に助けてもらったこと。少しだけ人のお役に立ったこと。悲しいこともあった。嬉しいこともあった。疲れ果てて録事を書けない日もあった。


 やり残したことはすこぶる多い。明日を担保にしない生き方を目指しつつも、それを完遂できてはいない。それでもさわやかな充足感をもって大晦日を迎えることができた。これはひとえに衆生のおかげである、みんなのおかげである。今年お世話になったすべての生きとし生けるものに対して、心からありがとうと言いたい。さらにまた来る年に出会うであろうこれまたすべての衆生に対して、平身低頭よろしくと言いたい。


 元旦零時の鐘とともに「新年護摩供」をつとめる。世情は混迷を深めているが、私たちがその泥沼に足をとられてはならない、なぜならば私たちは泥中に咲く大いなる蓮華であるから。そうした蓮華の心持ちで護摩を焚きたい。


 すでにお会いしている方々とまだ見ぬ方々に年の瀬の宵に駄文を寄せる。


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2010年09月26日

はとバス体験記

まことにたわいもない所感を少々。ほんとにたわいないのでスルーしてくだされ。


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2010年09月12日

霞が関に七重塔?

霞が関

 







 



 先月、まだまだ猛暑盛りの8月の下旬に霞が関に通った。日頃は朝の通勤時間帯に電車に乗ることは稀であるから、3日間とはいえ私にとっては十分な通勤経験であった。しかも行く先は霞が関の法務省であったから、この国家公務員疑似体験は新鮮で、3日目にもなるとものものしい雰囲気のゲートで守衛さんに挨拶するのも慣れてきた。


 今回のブログはその法務省のことではない。ただただ法務省から眺めた景観が面白かっただけの話。上の写真は法務省の中庭から撮ったもの。正面のレンガ造りの建物は明治期に建てられた司法省の庁舎(赤レンガ棟)。現在重文指定。資料室も開放しているので、明治から現在までの法務行政の変遷がわかる。


 気になったのは赤レンガ棟ではなく、その左の建物に立つ「塔」である。カメラ越しに何なんだ、これは立派な七重塔ではないかと。左の建物は総務省である。その屋上に通信施設であろうがこんなものがそびえていた。どんな人がどんな意図のもとに設計したのか知らないが、私にはやっぱり七重の塔に見えてしまう。塔のてっぺんはどうなっているのだろう。「相輪」が付いていたら完璧な仕上がりだ。付いていて欲しいものだ。


 東京は高層建築オンパレードであり、その景観は常に賛否両論あり。されど今話題のスカイツリーは評判がよさそうである。聞けばあのスカイツリーの構造は五重塔の構造を模範にして設計されているとも。なるほど、「塔」と呼ばれるに相応しき由来ありかと。


 首都にもっと仏塔が増えるときっと素晴らしい街になるだろう。できうればかの鳥羽離宮の故事(※)のように、皇居にもお建ていただきたいものである


(※鳥羽の離宮とは、京都伏見にあった鳥羽上皇ゆかりの地。今も立派な多宝塔が現存)


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2010年08月22日

南都寺巡り雑感 其の弐

ひとつの定義をしよう。


不自然な寺というのは「坊さんの姿や気配が感じられない」寺のことである。


この定義は、あながちおかしなものではないだろう。拝観受付にせよ境内各所で坊さんの姿や坊さんがいそうな雰囲気を持っているかで「観光寺院」の質がわかる。たとえばH寺は世界にその名を知られた名刹にして我が国の仏教史を彩る大寺である。因みにここの拝観料は1,000円である。所有する文化財保全のためには相当の維持費が必要であるから決して破格の金額ではない(但し、参考として奈良県内最高額の拝観料ではある)。よって境内は手入れもされ、30年前に比べれば寺観は格段に整備され、国宝級の文化財収蔵施設もできている。国内はもとより海外からもわんさかと人が寄せている。人気の寺だと誰もが思うだろう。

 けれども坊さんを見かけないのである。
 どこに隠れているんだといいたくなるほど、寺に坊さんがいない。



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2010年08月21日

南都寺巡り雑感

8月上旬、日本列島猛暑真っ盛りの頃に奈良に出かけた。



平城京遷都から今年で1300年。これに合わせて大極殿再建などの大プロジェクトがなされ、マスコットキャラクターでは「せんとくん」と「なーむくん」の騒動もあった。知人のご住職がこの騒動に深く関わっていたので今回あちこちに出没し、商品化されている各キャラクターをまじかに見て主観的に思う。正直どれもあまりかわいくないなぁ。



今回の目的は徹底的に奈良のお寺を見よう、観よう、診よう。(見と観と診は同じみるでも意味が違うのです)考えるところありました。反省もしました。


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2010年07月16日

新盆の風光

 お盆の時期は地域で異なる。東京を中心にした首都圏では7月のお盆が一般的であるが、これも必ずしも広範囲に定着しているわけではない。観音寺がある横浜市内でも7月盆と8月盆が混在しているし、事実ここ観音寺では7月と8月に2度、お盆の行事がある。どうしてお盆の時期が一定していないのか、としばしば質問を受ける。これは明治時代の到来とともに太陰暦から太陽暦にカレンダーを国策として変えたことに起因している。確か大隈重信が決定権を持っていたのではなかったか。暦の変遷は多くの書物が出回っているので詳しいことは割愛する。要はこれまでの大切なお盆の行事をカレンダーが変わっても、どうやったら心を込めてでき得るか、そのために皆が智恵を出し合った末にお盆の時期に数説出来上がったわけである。





 


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2010年04月09日

観音寺・花便り速報4/9

前回に続いて花の便りです。速報とはいうものの2日ほど前の状況というのが本当のところです。




枝垂れ桜.JPG〇「枝垂れ桜」・・・境内に三本あります。まだ若い木ですが、年々雰囲気が出てきました。お稲荷様の高台にある木は、やがて大物になるでしょう。現在満開です。




メイヨシノ.JPG〇「ソメイヨシノ」・・・これも満開。毎年様子を見ていますが、色が薄めになったと感じたのは何だろう。結構な古木です。




旭山.JPG〇「旭山」・・・この名で呼ばれる桜の盆栽です。立派に花を付けてくれました。残念ながら非公開です。




ステイロディスカス.JPG〇「ステイロディスカス」・・・黄色の花を一斉に咲かせ始めました。名前にはどんな意味があるのでしょう。




しゃが.JPG〇「しゃが」・・・これは不動堂前あたりで咲き始めました。今月末までが見頃でしょう。




ひとりしづか.JPG〇「ひとりしづか」・・・ネーミングが見事です。日本の情緒的深さを思います。この植物は、春近くに土をむくむくと押し上げて顔を出す時が、実にいい!




?.jpg〇「ムスカリ」・・・前回わからなかった花の名です。ご指摘いただきました。ありがとうございます。



以下は、京都のおまけです。




ご本山.JPG〇「ご本山の枝垂れ」・・・所用で京都のご本山に出かけた折に撮影。ちょうどお釈迦様の誕生を祝す「花まつり」の前日、この木の下に「花御堂」をおまつりしたいほどです。




左近の桜.JPG〇「左近の桜」・・・幸いなことに「御所」に入ることができました。この特異な聖域は、ある意味でニッポンの中心です。紫宸殿にはかの「左近の桜」が、その中心点を彩るように咲いておりました。



気が利かないブログの文章をだらだら書いているよりも、こうした花便りの方がましかもしれない。だから時折、目立つ花も目立たない花も紹介しましょう。




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2010年04月04日

観音寺・花便り速報

唐突ですが、八幡山観音寺の桜等の開花状況をお知らせいたします。




山桜.jpg〇山桜(写真1枚目)・・・満開(コメント:にっぽんの桜はやっぱり山桜だなぁ。ただいま参道を覆ってます)




海棠.jpg〇海棠(写真2枚目)・・・3分咲き(コメント:濃い紅色の花が可憐。)




〇ソメイヨシノ(写真なし)・・・3分咲き(コメント:山桜に次いで咲き始める。準備万端か)



〇八重桜(写真なし)・・・まだまだ(コメント:本堂裏手の桜はやや元気なし。他は順調) 




?.jpg〇???(写真3枚目)・・・何だっけ?結構出てます、咲いてます。どなたか名前教えてください。



以上、新横浜観音寺より速報いたします。なお、花の「名所」ではありませんので、くれぐれも過度の期待をもって来山しないでください。落胆しますから。けれど何の気なしに来ると晴れ晴れとした思いになります。花の美しさにもきっと気付きます。                                    




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2010年03月30日

司馬遼と空海


司馬遼記念館.jpg

 寺という空間で修行し、今もまたそうした環境の下で寝起きしているためか、寺院空間に対する関心が高い。その関心は寺院以外のところにも当然眼がいくので、自ずと建築や設計の分野は興味深いものがある。


 大阪に出かけることがあったので、以前から訪ねたいと思っていた「司馬遼太郎記念館」に足を運んだ。ここはちょっとした名所であることは多くの方が知っていよう。


司馬遼と空海 続きを読む
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2010年02月26日

雪合戦の考察〜そのオリンピック競技化に関して〜

 バンクーバーオリンピックが開催中。カナダという国に出かけた事はない、確か高校の同級生がバンクーバーの大学に留学した気がするが、当時はインターネットも開発されていなかったからただただ遠い街の印象しかない。それは今も同じこと。おそらくバンクーバーの人の多くも、日本の「ヨコハマ」についても同じ印象ではないのか。




 そんな遠い街では各国の選手がさまざまな競技に持てる力を発揮せんと挑んでいる。私は平素からあんまりTVを観ない。TV至上主義ではないから、世間の関心事に疎いことが多すぎる。今日決勝という女子のフィギュアスケートについてもその知識は最低レベルにも達していないと思う。しかしオリンピックというのは立派な国威発揚の機会であることはよく理解している。


雪合戦の考察 続きを読む
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2010年02月11日

花に学ぶ


白梅.JPG
サンシュウ.JPG

 

 

 


 今日は朝からどんよりとした空模様、昼過ぎからは冷たい雨になる。おそらく雪には変わらないだろう。天候のせいか、建国記念の祝日ながら、寺はいつになく静まり返った時間が流れた。


 こういう時は、落ち着いて事を為せる。お堂の掃除も淡々とできた。今週末のご法事に建てるお塔婆もつつがなく浄書ができた。明朝に加持するお護摩札もぬかりなく完成した。実にさわやかな心持ちである。いつもバタバタした日常を送っているので、何だか自分でないような感覚さえ抱く。その感覚のまま雨の境内に出る。


 白梅とサンシュウが雨に打たれている。梅は十分に開かせた花弁を惜しげもなく雨にさらし、いよいよ咲かんとしているサンシュウの花も決して閉じることなく、その黄色い輝きを雨で磨いている。この2本の木の花具合を見て、私はこの季節を深く実感する。カレンダーを眺めて今を確かめるのではなく、草木が刹那刹那のうつろいを教えてくれる。こうして咲くべき時に決して迷わずに花を付けることの偉大さよ、それに比して咲くべき時に咲けない人の哀れさよ。今日も人間の巷では、醜聞ばかり、醜聞と知りつつもそんな話に花を咲かせてしまう衆生たち、ますます哀れな世情である。私もまた雨に打たれねばなるまい。



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2010年02月02日

無垢の境内 雪化粧


雪化粧.JPG

 昨日夕方からの雨は予報通り、夜には雪になった。今冬になって初めての降雪である。


 この写真は本朝7時前。すでに雪はだいぶ融けだしているものの、境内は無垢の装いで静寂だ。観音寺はどんな日でもどなたかがお参りに来られるが、さすがに積雪があると、参拝の頻度はぐっと下がる。これは参道の坂道、しかも雪道を車で登ることを躊躇させるものがあるからだ。私も雪が降れば車は乗らない。


 だから雪降ると、寺は殊のほか静寂になる。電話まで遠慮してならないようだ。こんな日は思索や掃除をするに限る。きっと昼過ぎには雪は大方消えてしまうだろう。さて、雪去りて今日はどなたが見えるだろうか。



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